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DATE: 2005/11/19(土)   CATEGORY:
年相応の異邦人。
今日は僕の文学史(?)の話でもしよう。長くてすまん。

小学生の時は「ズッコケ三人組」シリーズにはまっていた。
このシリーズの「ズッコケ株式会社」を読み、経済に興味を持った。

中学時代、深夜番組で江戸川乱歩の「人間椅子」を紹介していた。
それで興味を持ち、江戸川乱歩を読んだ。
今思えば、これが初めて触れた純文学だ。
それから高校卒業までの6年間図書委員にもなった。
図書委員は普通の生徒よりも優先的に好きな本が借りれるからだ。
そして色んな小説を読み始めた。
近代から外国モノまで。
三島由紀夫谷崎潤一郎などに出会ったのもこの頃。
三島の「毛皮のマリー」が最初に出会った戯曲だ。

その時最も衝撃を受けたのはカミュの「異邦人」。
全く意味が解らない。
主人公の心理変化、状況、事件どれをとっても理解不能だった。
当時の僕にはこの作品は難解だったようだ。
そして仏文学というものに嫌悪感を感じ、それ以来読むのをやめた。

中学の終わりごろ、エッセイばかりを読むようになった。
椎名誠原田宗典など。(ここらの作品を「あっさり系文学」と呼んでいる)
あの当時は他にも色々悩むことが多すぎて、頭が疲れていたのだ。
そしてそのあっさり系文学は中学と共に卒業した。

高校に入り、再び純文学を読むようになった。
この頃の愛読書は山本有三沢木耕太郎だった。
そして沢木耕太郎の「テロルの決算」を読み、自分と変わらないくらいの年で信念を貫いた山口二矢に共感し、右傾化した。
それから小説ではないが小林よしのりを読み出した。
ご存知の方も多いと思うが昔おぼっちゃま君で「ともだちんこ」とか書いてた人が「戦争論」を書いたのは衝撃だった。
それから右傾書を読み漁った。
赤尾敏を軽く尊敬していたからね・・・。
あの頃はそれが正しいと思っていた。

しかし、片方の主張ばかりを吸収するのは良くないと思い始め、違った本も読むようになった。
主に民青や連合赤軍などの学生運動関係の書が多い。

どちらも読んで思ったが、どちらの考えもありだと思う。
もちろん過激な行動などは非難すべきことだ。
どんな理由があれど戦争に類するものは良くない。
しかし彼らは信念を貫き、良くも悪くもこの国の未来を考えていた。
それが正しいとか間違いとかを僕に決めることは出来ない。
それが僕の出した結論だった。

そしてまた小説に戻った。
この頃、友人に勧められて榛名しおり先生の「マリア ブランデンブルクの真珠」を読んだ。
知る人ぞ知る、ホワイトハート文庫w
それから歴史嫌いの僕だったが世界史にハマッた。
色んな国を勉強した。おかげで世界史が得意科目になった。
一浪したとは言え、大学に合格したのは世界史の力によるものが大きい。
未だにムガル帝国・アクバル大帝大好き!である。

大学受験に失敗し、浪人生活。
一番本を読んだ1年かもしれない。
一人暮らしをしていたが、月3万(食費込)の生活費の中で節約し、BOOK OFF(博多駅前店)に行く毎日。
予備校授業後にそこに行くことが数少ない娯楽だった。
しかも授業で文学史をやっていたので、尚更読むことが楽しかった。
この頃の愛読書は田中英光「オリンポスの果実」。

そして僕の通っていた予備校は左傾で有名な予備校である。
戦争論をメチャメチャにけなす先生、太平洋戦争での人体実験を声高に叫ぶ先生。
この時に高校時代に得た知識が役立った。
そして先生と話すことが多くなり、ある企画に誘われた。
中国に行き731部隊の被害者に話を聞こうという企画。
未だに連絡はない。待ってますよー、辻野先生!(笑

希望の学部ではなかったが、大学に入り、ある先輩と出会った。
この先輩の読書量というものが漫画・小説含めてすごいもので、家に行くとズラーッと壁一面に本棚。
めぞんや萩尾望都、三島の不道徳教育講座など僕と共通の本があった。
その先輩から勧められて読むようになったのが坂口安吾
「絶対俺らみたいなのには彼の場末な文学があうって!」
と言われ「白痴」を読んだ。
面白い。個人的には「私は海を抱きしめていたい」という作品が非常に興味深かった。

そしてその先輩に勧められてもう一度カミュに挑戦した。
そう、中学時代全く理解できず、外国文学から離れたきっかけの作品だ。
あれから10年。確かに経験もあの頃より多い。
そして読んでみた。
「ママンが死んだ。」
あぁ、久々だ、この感じ。
読んだことある方は解ると思うが、淡々と物語は流れていく。
そして主人公ムルソーは殺人を犯す。
殺人罪の裁判が始まり、彼の前半の淡々とした行動が意味を成す。
彼の罪を裁くというよりも彼の人間性を裁く展開になるのだ。
そして動機を聞かれたムルソーの放った一言。
「それは太陽のせいだ」
中学当時、この言葉に深みも理由も解らなかった。
血迷った青年の一言だとしか思えなかった。
が、今回は違ったのだ。
あの頃は思えなかった感情というか様々なものが湧いて来た。
彼が何故そう言ったか、何を考えていたか。
あの時、気だるい印象で終わった作品に清々しさを感じた。

この先輩との出会いは演劇史だけでなく、僕の文学史にも刻まれている。
彼と出会わなかったら一生カミュは気だるい作家だったかもしれない。

今好きな作家は町田康伊坂幸太郎だ。
これからも色んな本を読むだろう。色んな作家と出会うだろう。
その度に新しいものを得たいものだ。

最後に坂口安吾より好きな文章を。
*************************
私は始めから不幸や苦しみを探すのだ。
もう、幸福など希わない。
幸福などというものは、人の心を真実なぐさめてくれるものではないからである。
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COMMENT

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九州しょうゆ味 | URL | 2005/11/19(土) 02:10 [EDIT]
いやぁ、すごいですね文学史。
私もそんなにたくさんの本を読んで語ってみたいものです。春樹さんと江國香織しか読んだことのない私は尊敬しきりです。
多分、タスマニア氏は「あっさり系」に分類すると思われる川上弘美も良いので一度読まれてみてはいかがですか?「センセイの鞄」が私は大好きです。最近読書していないのでちょっと寂しい私です。

タスマニア動物園 | URL | 2005/11/20(日) 03:09 [EDIT]
浅く広くが人生のモットーですw
そーいやー、文学史に春樹を書くのを忘れていたよ(汗。
江國香織さんは「冷静と~」位しか読んだことないなー。
文学史を読み直してて思ったけど、はまった作家って男性作家ばっかなんだよねー。
なんか女性作家のやわらかい感じが僕にはあわないのかなー・・・。
とりあえず川上弘美氏、チェックしときます♪

アルプスからこんにちは | URL | 2005/11/21(月) 10:52 [EDIT]
文学史というと受験のときに勉強したのを思い出しますね。私が読む本ってタスマニアさんと逆で女性作家ばかりです。男性の書く本は馴染めないとこがあるんですよねえ。小学生の時なんかに読んでいてわからなかった本が今読んでみるとおもしろいということはあります♪図書館に行きたくなってきた-

タスマニア動物園 | URL | 2005/11/22(火) 01:16 [EDIT]
やっぱお互いに偏ってるのは僕が男性であり、貴女が女性たるところなんですかねー?
なんか女性作家の文章ってやわらかいんだけども、ガツンとした強さが伝わってこないんだよね。フェミニン。もちろんそれは悪いとか言ってるわけじゃないよ。好みだしなー。アルプスはそういったほうが好きってことだろうし。ってことは、僕と貴女じゃ好みがあいませんなーw

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● 今日の一冊
大学生活クロニクル 2005/12/02(金) 19:23
    異邦人 カミュ 新潮文庫   海外文学なので読みにくかったが、なかなかおもしろかったと思う。   翻訳っていうのは原文を忠実に訳すのが基本なのだろうけど、もう少し分かり   やすく書いてもいいと思う。   少し~振り向いて~みただけ...  [続きを読む]
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