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DATE: 2011/02/23(水)   CATEGORY:
タイトルというのは重要だと思うんだ。
山崎ナオコーラ「論理と感性は相反しない」を読みました。
今日の文章はだらだら書いてるからメモ的な意味合いが強いけど、御愛嬌。

論理と感性は相反しない論理と感性は相反しない
(2008/03/22)
山崎 ナオコーラ

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このタイトルとこの装丁だったら買っちゃうよね。
絶対面白いなって思うもん。

ナオコーラは数冊読んでるんだけど、タイトルの付け方が面白いなと思う。
「論理と感性は相反しない」
「人のセックスを笑うな」
「長い終わりが始まる」
「指先からソーダ」
などなど、タイトルだけでグッときちゃう作品が多い。
言葉のセンスというかそういったものは同世代の作家の中でも秀でたものを感じる。

ただ「男と点と線」や「カツラ美容室別室」なんかはちょっとタイトルとしてはぐっと来ない部類だけど・・・。


ま、それは置いといて、この「論理と感性は相反しない」。
書き下ろしの短編集。
登場人物がちょいちょいリンクしていて、「あぁ、こいつあいつか」なんていうよく意味のわからない自分との会話を広げることとなる。
まぁ、こういった方式は伊坂好きには受けるだろうし、かくいう伊坂好きの僕には大好物。

それよりも僕が思うナオコーラの特徴なんだけども、文章がスッと入ってくる。
決して文体が軽いわけではない。
こういう表現が正しいかは解らないけども「活字欲」というものを充分満たしてくれる。
そこらへんは圧倒的にライトノベルと呼ばれる類のそれとは違う。
哲学的な言い回しというか変に論理的なところもあるけれど、それもさしたる問題ではない。
あとがきにあったが「だらだら書いた」とのこと。それが意外と読み安朝に良い結果をもたらしてるのかも。

あと、スッと入ってくる文章なのに、終りがスッとしない。なんかモヤッとすることが多い。
別に嫌な終わり方とかではなくて「・・・あ、そう。」みたいな?
これは一時期、爽やかな後読感を求めて伊坂ばっかり読んでいた僕には「およよ」となる。

もちろん、ナオコーラはミステリー作家ではないから当然と言えば当然で、とみに恋愛について書いてることが多いので、そういう終わり方になっているのかもしれない。
読み手に委ねている感じがする。
「恋愛とは~」とか「男女とは~」とかそういった押しつけは一切ない。
前述の通り、文章がスッと入ってくるからこそ、なおさら考えてしまう。

しかも今回の短編集は基本的には神田川と矢野という2人の女性を中心とした話が柱となっている。
この2人がナオコーラを彷彿とさせるのだ。
矢野は作中でも若手の作家という設定だから当然なんだけども、神田川もなんかイメージとしてのナオコーラをだぶらせる。
矢野と神田川という女性は性格的には全然違うのに、ダブるんだよなぁ。
あとがきにもあるが、ほとんどがフィクションらしい。
ただ、読んでいる側は完全に「ノンフィクションだろ、これ!」となる。
ものすっごいリアルなんだよ。
そこの勘違いを起こさせることが狙いなのかもしれないな。と思った。

僕は本を読んでいて全体の雰囲気や文体なんかにぐっとくることはあっても、その中に出てくるワードに惹き付けられるということは少ない。
ただナオコーラはそこらへんの素敵ワードを心にひっかけるのが上手い。
読んでいて、ふふふと思わず笑ってしまうことが何箇所かあったかな。

「長い終わりが始まる」もそうだし、今回もそうだけど、この人は本当に男女の微妙な距離感を描くのが上手い。
そういうのが大好物な僕はなんというか読んでいてにやにやが止まらないというか、いや、にやにやってだけじゃないな。
なんか自分に言われてるような感じがして悲しくなったのもあったしな。
「アパートにさわれない」とかでも【男性の新規保存な恋愛】と【女性の上書き保存な恋愛】とを直接的ではなく間接的に書いている。

あと、男性優位で進むセックスが嫌いというか、男性中心の恋愛が嫌いなのかな?
そういった類の書き方が多いなと思う。
でもなんか全体的にフワフワした男女関係でそれがいいんだよなぁ。
事件も何もとくに起きないのにそれでいいんだ。それだからこそいいんだ。

とまぁ、ナンダカンダだらだら書いてますけど、なにが面白かったって、本人ががっつり書いてるあとがきが何より面白かった。
エッセイストだったら絶対売れるよ。

なんかこれだけ、色んなタイプの話を読んだ後にナオコーラ自身の文章を読むとすごくこの人の感じが伝わってくる。
ただ、すごく失礼なことを言わせてもらうが、きっと彼女は「痛いやつ」だ。
いや、僕は作家はマイナスだからこそ成り立つもので、コンプレックスや様々な思いが交錯しないと文章なんて絶対かけないんだ。
だから作家先生といわれる人達は気難しい人が多いと聞く。
君子聖人の書く小説なんて面白いわけがないし、ひねくれててナンボだと思うから、それはいい。
その中で見えてくる世界が良くも悪くも変わったものであれば作家として正解だと思う。
ただ、友達だったら、すごく嫌いになる。
いや、嫌いというと語弊があるな。きっとめんどくさいタイプだ。
単純に僕が苦手とするタイプなだけかもしれないけど。
なんかね、厨二病のような「あたし、人とは違うんだから」みたいなのがバシバシだと出てるんだよなぁ。


でもナオコーラの書く文章、雰囲気、言葉が大好きだから、困りものです。

『論理と感性は相反しない』『アパートにさわれない』 『まったく新しい傘』がお気に入り。
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