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DATE: 2011/08/21(日)   CATEGORY:
愛情が強くなっていく者はしばしば、愛情が薄くなってきた者をうざがらせるものだ。
ニキの屈辱ニキの屈辱
(2011/08/05)
山崎 ナオコーラ

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ネタばれあんねん。
せやから、うち、MOREに書くねん。
途中まではなんというツンデレ小説なんだろうと思っていたけど後半30ページでがらりと印象が変わった。
ナオコーラは恋愛や生活の中における関係の変化について書くことが多いように思う。
学生から社会人だったり、会社をやめたり、社会的に成功したり。それはもちろん誰にでも起こりうる変化だ。
だからこそ読んでいる人間の共感も得やすい。
それを更に増させるナオコーラの書く人間の豊かさといったら!
この人はもしかすると私小説家なんじゃないだろうかと思うくらいに登場人物の心境の描写が見事だ。
今回の作品で言うと、ニキの職業は写真家だけども、これを小説家に変えたらそのままナオコーラのことなんではないかと疑ってしまう。もちろん小説家にアシスタントはいないし違うんだろうけどそうではないかと思わせるほど感情のリアリティが存在するのだ。

世界観は全体的にオシャレな雰囲気が流れてはいるけれど、決してズレているわけではなく、しっかりと現実が描かれている。
だから、展開にさしたる驚きや斬新さはなくとも衝撃を受ける。

あと、基本的に「天の目線」から書くナオコーラだけど、多くは女性からの見え方を表現している。だけど今回は加賀美の目線から見た「ニキ」だったり「世界」だったりを表現し、それでいてニキ側から発される言葉で加賀美の魅力を表現していることでより2人の印象だったり深い部分を感じられ、更に「この中でシリーズ」みたいな他愛ない会話の中に初々しい恋人関係の姿を見ることができ、読んでいる人間が2人の関係に自分を照らし合わせ、ニキへの恋愛の追体験をしているような気持ちになり、この愛おしいくらいに不器用な女性を応援してしまう。
そしてそのあたりから、一気と言っていいほどの展開の急降下、加賀美に男性らしい心情の変化が始まっていく。
そして終盤へと読み進めるほどにただただ苦しい、息も出来ないような気持ちになり、悲しみや憎しみなどなんとも言い難い感情が渦巻く中でパタンと本を閉じた。

読了。
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